・2主の友達100人できるかな
2主「やっほールック!ちょっと友達の怪我診てくれない?」
ルック「ちゃんと受付通しなって何度言わせるのさ……。……随分いいパンチを食らったみたいだね」
2主「そうみたいだね!かわいそうだから早く診てあげてよ〜」
ルック「僕休憩中なんだけど。しかも外科じゃないし、これ。……まあいいや、さっさとしなよ」
友人「……よ、よろしくお願いします……」
ルック「……アス、あんたの『友達』のビビリようが半端ないんだけど。彼も今日できた『友達』なわけ」
2主「え?うん、今日仲良くなったんだよ。ほら僕顔広いから、友達の友達がよく会いに来るんだ」
ルック「……まあ、僕にはどうでもいいけどね」
2主「ありがとうルック、やっぱり持つべきものは闇医者の友達だね!」
ルック「僕は闇医者じゃない」
2主「ところで最近、ササライさんが生温い目で僕を見るんだけどなんだと思う?」
ルック「……世の中には知らない方が良いことがあるよ」
***
・僕の師匠を紹介します
坊「そういえば、おまえってレックナートの弟子なんだろ?占いでもやるのか?」
ルック「やらないよ。レックナート様は占い師以外にも色々な事業を手掛けていらっしゃるし」
坊「へえ、初耳だな。たとえば?」
ルック「昔やってたものだと……女子高の経営とか。廃校になったけど」
坊「また占い師とは180度違うものを……なんてとこだ?」
ルック「…………門紋(もんもん)高校」
坊「……ルック」
ルック「僕に非はないよ」
坊「いや、わかってるが……。潰れて正解だったんじゃないかその高校。高卒で就職したら最終学歴もんもん高校だぞ?僕なら泣く」
ルック「女子高だからあんたは大丈夫だよ」
坊「そうじゃなくて。……おまえ、なんでまた彼女の弟子に」
ルック「ヒクサクを納得させられる家出先が他になかったんだよ」
坊「家出だってことは認めるんだなおまえの養子縁組。……いい加減反抗期をやめてやったらどうだ」
ルック「うちの家族が良識を取り戻したら考えてやる」
坊「……それはまあ、無理だろうな……」
***
・昼下がりの遭遇@中庭
ササライ「やあルック、相変わらず機嫌が悪そうだね」
ルック「兄さんに会ったせいで余計にね」
ササライ「駄目だなあ、ちゃんと笑顔で過ごさないと。患者さんが怯えるよ?」
ルック「あんたにまともなことは言われたくない。……そういえば、こないだの患者は結局どうしたのさ」
ササライ「この間?ああ、ロジェくんか。あの後スーパーラリングタイムに突入したけど、何の問題も無いよ」
ルック「問題しかないよそれ!誰がそこまでやれって言った!」
ササライ「やだな、ちゃんと本人に確認したよ?これを打つとハイテンションになるかもしれないけど構わないかなって」
ルック「馬鹿相手にはそれなりの説明の仕方ってもんがあるだろ!それじゃ伝わらないに決まってる!」
ササライ「君も相当ひどいこと言ってるよ?」
ルック「ひどいことをするよりマシだろ!……今度ちゃんと保護者(社長)に謝ってきなよ」
ササライ「あ、キリルさん?いいよ、行ってくる。今度こそ社長室を土まみれにしてくるね」
ルック「僕は謝罪をしろと言ったんであって迷惑を掛けてこいとは言ってない」
ササライ「細かいことを気にしてると禿げるよ?まあ僕らは遺伝的に大丈夫だろうけど……。ヒクサクさま今年でいくつだったっけ」
ルック「これ以上その不吉な話をするな」
***
・ファレナ芸能の華麗なる勧誘
王子「待たせたね!満を持して僕が登場だよ!紫の薔薇の王子様と呼んでくれて構わない!」
ササライ「こんにちは真澄さん。そのロングコート暑くないですか?」
王子「ひとまずこの薔薇は君にあげるね!意中の女性に渡すといいよ!」
ササライ「それはどうも。ところで今日は何の御用ですか?」
王子「よくぞ聞いてくれた。実は君をスカウトすべくやってきたんだ!……と言いたいところなんだけど、あいにくファレナ=ハルモニア間には不可侵条約がある。だからつまり、ぶっちゃけると世間話をしにきたよ!」
ササライ「不可侵条約と言うと……。ああ、あれですね。うちの幸運でメルヘンな組合員が橋渡しになったとかいう……」
王子「その通り!彼女は実に素晴らしいね……うちの運転手のカイルが唯一そそられなかった女性としてファレナではちょっとゆうめいだ」
ササライ「それはそれは……。返してくれなくていいですよ」
王子「でも彼女が輝くとルクレティアの機嫌が悪くなるからなあ……。今度クライブさんと相談してみよう」
ササライ「ルクレティアさんって……ああ、統括マネージャーの」
王子「そうそう!彼女はとても有能だからね、おかげで僕はこうやって自由に出歩ける」
ササライ「でしたら引退して頂いた方が良いんじゃないですか?」
王子「相変わらず辛口だね、だがそこがいい!さて、それじゃあ僕はそろそろお暇しよう、アデュー!」
仲の良い王子とササライさまは無理でした。