※ 双子は20代、坊は高校生設定です


坊「……このように改善したことで、以前仰っていた問題は解決されたかと思いますが、如何でしょう」
ルック「……僕に異論はない」
ササライ「ええ、私も問題ないと思います。…………皆さん賛成のようですので、この電子カルテの件はお任せ致します。よろしくお願いしますね」
坊「確かに承りました。ではこれにて失礼致します」
ササライ「あ、マクドールさんは残って頂けますか」
坊「はい、構いませんが。……………グレンシール、ドーナツならいらない(小声)」



坊「で、何の用だ?そしてこのカツ丼はなんだ?」
ササライ「久し振りに会ったんだからお昼くらい一緒に食べるのもいいじゃないか。カツ丼は気分だよ、君の分も注文したから遠慮なく食べていい」
坊「食べたら帰るぞ」
ルック「僕も食べたら戻るけど……。フェン、あんたってトランの何なわけ。営業?」
坊「……部外者だ」
ルック「この状況でそれが通じるとでも」
坊「仕方ないだろ、担当者にハルモニアにだけは行きたくないって泣きつかれたんだ」
ササライ「その人大丈夫?赤月はもともとハルモニアのIT部門が独立して出来た会社なんだから、今だってうち相手の仕事が多いだろう?」
坊「トランになってからはハルモニア以外の取引先を積極的に増やしてるけどな。……正確には、ハルモニア悪夢の双子にだけは会いたくないって泣きつかれたんだ」
ササライ「わあ、失礼極まりないね!」



坊「そういえば、最近GUNTOのキリル社長に迷惑掛けてるんだって?」
ルック「どこから聞いてきたのさそんなこと」
坊「テッドが言ってた、社長の疲労っぷりが半端ないって。ほどほどにしとけよ」
ルック「あそこの社員が社長に掛けてる迷惑よりマシだよ」
ササライ「そうだね、ファレナ芸能の社長が僕に掛けてる迷惑よりマシだと思うよ」
坊「アレと比べたら終わりだろうが」
ササライ「あはは、昔みたくおにいちゃんって呼んであげなよ」
坊「……殴ってもいいか。正当防衛になる気がする」
ルック「訴訟の準備ならできてるよ。ヒクサクによって」



ササライ「ついでだから今日、夕飯もうちで食べていったら?ご馳走するよ」
坊「いや、今晩はグレミオがカレーを用意してるはずだから」
ササライ「あれ、ハルモニア教に入信したのかい?良い心掛けだね!」
坊「濡れ衣もいいところだな。全国のお母さんに謝れ」
ルック「……もしかしてまた変な教えをつくったんじゃないだろうね。僕こないだ見知らぬ婆さんに拝まれたんだけど。息子の料理が上手くなりますようにって」
ササライ「そのくらいいつものことじゃないか。細かいことは気にしちゃいけないよ」
坊「……教祖の息子ってのもなかなか大変だな」



ルック「で、結局兄さんは何がしたかったのさ。わざわざ僕まで引きとめて」
ササライ「やだなあ、弟の食生活を心配した兄の愛を疑うの?まあ、この間アスくんに会って幼馴染集会の自慢話をされたから、これは僕も対抗しなくちゃな、と思って」
坊「食生活を心配した結果のカツ丼とか。……そもそも僕はおまえたちの幼馴染なのか。高校をエスケープする理由に小学生を拉致っていた知り合いを幼馴染と呼びたくはないんだが」
ルック「仕方ないだろ、あの頃高校サボると友達いないのかって鬱陶しかったんだから。その点あんたと遊んでやってるって言えば丸く収まったんだよ」
坊「高校生の数少ない友人が小学生で良かったのか。というかおまえに遊んでもらった記憶はない」
ルック「遊んでやっただろ。切り裂きごっことか」
坊「ごっこ。あれが。」
ササライ「まあまあ落ちついて。幼い頃から馴染みがあれば須らく幼馴染だよ。つまり君と王子も幼馴染だね」
坊「やめないかこの話題」




ササライさまは暇だったんだと思います。